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AIが自社の採用情報を古いまま答えているときは、AIが参照している採用まわりのページを探し、古い記述を直します。 AIは採用の質問を受けると検索し、自社の採用サイトだけでなく、求人サイト・転職エージェントの求人・口コミサイト・就活の情報サイトも参照して答えるからです。
この記事では、新卒と中途の採用で古くなりやすいところ、AIが採用の質問で参照するページの種類、就活生や転職者など応募者の質問の形での確かめ方、直し方と点検の時期を説明します。参照するページの種類は、私たちが新卒と中途の聞き方で3問ずつつくり、2つのAIに3回ずつ、合わせて36回聞いて数えました。
AIが間違える原因の全体と、出どころの確かめ方の基本はAI・ChatGPTが自社の間違った情報を答えるときの原因と直し方に、AI検索対策の全体の地図はAI検索対策(AIO・GEO・LLMO)完全ガイドにまとめています。
この記事のポイント
- 古くなりやすいのは、募集職種・給与・働き方・制度・人数・選考。新卒と中途で中身が違う
- AIは採用サイトのほか、求人サイト・転職エージェント・口コミ・就活の情報サイトも参照する
- 応募者の質問の形で聞いて引用元をたどり、年度の切り替えや求人の出し入れのたびに点検する

就活生も転職者も、AIで企業を調べている
AIで企業を調べるのは、新卒の就活生だけではありません。就職情報会社と転職サービスの会社が、それぞれ公表している調査があります。
| 新卒(就職活動) | 中途(20代の転職活動) | |
|---|---|---|
| 調査 | マイナビ、2027年卒の大学生・大学院生1,258人(2026年4月) | 学情、20代の就職・転職希望者186人(20代向け転職サイトの来訪者、2026年8月) |
| AIを使っている | 就職活動でAIを使ったことがある 84.9% | 転職活動で生成AIを「よく」「時々」使っている 63.5%(前年の同じ時期は46.5%) |
| 企業を調べる使い方 | 業界研究 52.2%、企業・仕事の検索 26.3%(就活でAIを使った1,076人のうち) | 業界・企業研究 24.6%、希望に合う求人探し 19.5%(使っている人のうち) |
新卒では、エントリーする企業・職種の候補をAIで検討した学生も24.5%いました。転職では、自己PRや応募書類の作成に使う人が6割を超え、企業研究はその次に来る使い方です。
対象の年齢や聞き方が違うので、2つの数字はそのまま比べられません。言えるのは、新卒でも中途でも、AIが企業を知る入口の1つになっていることです。30代以上の転職者がどれくらいAIで企業を調べているかは、転職サービスの会社や公的な機関の調査を、私たちはまだ確かめられていません。
出典
採用の担当の方も、この変化に気づき始めています。私たちのブログには、「採用サイトの情報がAI回答で古いまま表示される。更新情報をAIに認識させる方法は?」という検索で、1週間に8回表示されていました(2026年10月5日〜11日、Google Search Console、平均6.4位)。
AIの採用情報で古くなりやすいところ
採用の情報は、会社の情報の中でも変わる回数が多い情報です。新卒の募集は年度ごとに入れ替わり、中途の求人はポジションごとに出したり閉じたりします。そのたびに、前の情報が載ったページがネット上に残ります。
| 項目 | 新卒 | 中途 | 古い記述が残りやすい場所 |
|---|---|---|---|
| 募集 | 募集職種・コース | 募集ポジション(閉じたポジション、新しいポジション) | 求人サイト・転職サイトの過去の掲載、転職エージェントの求人、採用管理システムの求人ページ |
| 給与 | 初任給 | 年収レンジ・想定年収 | 前年度の募集要項、過去の求人票、口コミ |
| 働き方 | 勤務地・配属・リモートの有無 | リモートの可否・出社の頻度・勤務地 | 社員インタビュー、採用ブログ、口コミ、取材記事 |
| 制度 | 研修・福利厚生 | 福利厚生・評価や昇給の制度 | 採用サイトの古いページ、会社案内のPDF、口コミ |
| 人数 | 採用人数・採用実績 | 中途の採用人数・中途入社の比率 | 前年度の採用実績のページ、就活の情報サイト |
| 選考 | インターンシップから選考までの流れと時期 | 選考フロー・面接の回数・カジュアル面談の有無 | 就活の情報サイトの選考の体験記、過去の求人票、口コミ |
| 事業内容 | 会社説明会の内容 | 配属先の事業・プロダクト | 会社説明会の資料、取材記事、求人サイトの会社紹介 |
AIが実際に何を検索しているかを見ると、こうした項目がそのまま検索クエリ(AIが検索に使う言葉)に入っています。私たちが新卒と中途の聞き方の質問を3問ずつ OpenAI の API に3回ずつ聞いたところ、新卒の質問では検索クエリ68個のうち「初任給」が31個、「選考」が23個、「採用人数」が18個、「インターン」が16個でした。中途の質問では76個のうち「年収」が47個、「リモート」が37個、「カジュアル面談」が21個でした(2026年10月14日)。
新卒の質問では、卒業年度も検索クエリに入ります。68個のうち54個に「2027」が入っていました。採用のページは、どの年度の情報か、いつ更新したかをはっきり書いておくと、AIが今の情報を見つけやすくなります。 中途の求人も同じで、更新日のない求人票は、去年の年収レンジでも今の条件に見えます。
AIの検索クエリについては、クエリファンアウトとはでくわしく説明しています。
AIが採用の質問で参照するページ
AIが採用の質問でどのページを参照するかを確かめるため、私たちは新卒と中途の聞き方の質問を3問ずつつくり、OpenAI と Google の開発者向けの API に3回ずつ聞きました(2026年10月14日)。会社名は入れていません。
新卒の聞き方の3問
- 東京のIT企業で、新卒でもリモートワークができる会社と、初任給・福利厚生
- 新卒の採用人数が多い食品メーカーと、選考の流れ・時期
- 新卒の総合職を募集している地方銀行・信用金庫と、初任給・採用人数・インターンシップから選考までの流れ
中途の聞き方の3問
- 年収と働き方の評判がよいSaaS企業と、募集している職種(法人営業5年)
- 大阪で年収600万円以上・リモートワークもできる経理の求人と、選考の流れ(経理7年)
- カジュアル面談ができてフルリモートの自社開発の会社と、想定年収・募集中のポジション(Webエンジニア)
新卒では、どちらのAIも9回答すべてで企業の公式サイトを参照し、Gemini の API は9回答すべてで就活の情報サイトも参照していました。中途では、採用管理システムでつくった求人ページの割合が上がり、OpenAI の API は9回答のうち8回答で引用していました。Gemini の API は、中途の9回答すべてで求人サイト・転職サイトと転職エージェントのページを、7回答で口コミサイトを参照していました。
OpenAI の API は、検索するサイトを絞る書き方(「site:」)を新卒で30個、中途で34個使いました。絞った先は次のとおりです。
| 絞った先 | 新卒(30個) | 中途(34個) |
|---|---|---|
| 企業の採用ページ | 30個 | 24個 |
| 採用管理システムの求人ページ | 0個 | 8個 |
| 口コミサイト | 0個 | 2個 |
AIによっても、新卒か中途かによっても、参照するページの顔ぶれが違います。自社の採用サイトを直すだけでは足りず、新卒なら就活の情報サイト、中途なら転職サイト・エージェントの求人と口コミまで確かめます。 AIごとの引用元の違いは、AI検索の引用元とはにまとめています。
ページの種類ごとに、どこが古くなりやすく、何をするかを先に一覧にします。くわしくは、このあとの小見出しで1つずつ説明します。
| ページの種類 | よく参照された質問 | 古くなりやすいところ | やること |
|---|---|---|---|
| 自社の採用サイト・採用管理システムの求人ページ | 新卒・中途とも(中途は求人ページが多い) | 前年度の募集要項、閉じたはずのポジションの求人票 | 古い要項と求人票を閉じ、募集していない職種もそう書く |
| 求人サイト・転職サイト・転職エージェントの求人 | 中途(Gemini は9回答すべて) | 募集を終えた求人、エージェント側に残った前の条件 | 出した媒体とエージェントを洗い出し、残っている掲載を閉じる |
| 口コミサイト | 中途・新卒(Gemini は中途7回答・新卒5回答) | 投稿した時点の制度・働き方 | いまの制度を、変わった日付とあわせて採用サイトに書く |
| 就活の情報サイト・まとめ記事 | 新卒(Gemini は9回答すべて) | 前年度の選考の日程、去年の採用人数 | 古い記述を見つけたら、運営者に修正を頼む |
| 採用ブログ・社員インタビュー | 新卒・中途とも(note の記事も) | 前の働き方の方針、チームの体制 | 取材した時期と、いまの方針が分かるページへのリンクを書く |
自社の採用サイトと、採用管理システムの求人ページ
新卒でも中途でも参照されていたのが、自社の採用サイトです。中途では、採用管理システムでつくった求人ページ(ポジションごとの求人票や応募のページ)が、公式の情報としてよく引用されていました。ここに前年度の募集要項や、閉じたはずのポジションの求人票が残っていると、そのまま答えに使われます。
公式サイトに書いていないことは、外のページの情報で埋められます。 その掲載が古ければ、古い情報が「いまの募集」として伝わります。募集していない職種や、まだ決めていない条件も、「現在、〇〇職の募集はしていません(2026年10月時点)」のように、公式サイトに書いておくほうが確実です。
求人サイト・転職サイトと、転職エージェントの求人
中途の質問では、Gemini の API が9回答すべてで転職サイトと転職エージェントのページを参照していました。新卒の質問でも、9回答のうち7回答で求人サイトを参照しています。
求人サイトの掲載は、募集を終えると媒体の上では見えなくなります。けれど、求人をまとめて載せるサイトや、転職エージェントが自社のサイトに載せている求人に、前の条件が残ることがあります。エージェントに渡した求人票を、こちらで閉じたつもりでも、先方のページが更新されていない場合です。
過去にどの媒体・どのエージェントに求人を出したかを洗い出し、いまも見えている掲載がないかを確かめます。
口コミサイト
Gemini の API は、中途の9回答のうち7回答、新卒の9回答のうち5回答で口コミサイトを参照していました。OpenAI の API も、中途の働き方の評判を聞く質問では、口コミサイトに絞った検索クエリで残業時間や評価を調べていました。口コミには、投稿した時点の制度や働き方が書かれています。何年も前の口コミは、いまの制度と違うことがあります。
就活の情報サイト・まとめ記事
新卒の採用人数や選考の流れを聞く質問では、就活の情報サイトや、企業の選考の流れをまとめた記事がよく参照されていました。こうしたページには、前年度の選考の日程や、去年の採用人数がそのまま残っていることがあります。古い記述を見つけたら、運営者に修正を頼みます。
採用ブログ・社員インタビュー
採用ブログや社員インタビューは、働き方や仕事の中身を伝えるページです。Gemini の API は、新卒と中途の両方の質問で note の記事も参照していました。リモートワークや出社の方針、チームの体制が変わったあとも、前のインタビューがそのまま読まれます。古い記事には、取材した時期を書き、いまの方針が分かるページへのリンクを置きます。
構造化データ(JobPosting)の役割
採用サイトのAI対策として、構造化データ(ページの内容を検索エンジンに伝えるための決まった書き方)の JobPosting がよく挙げられます。Google の公式の文書には、職種名・勤務地・給与・雇用形態・掲載日・掲載の期限などの書き方が載っています。
ただし、JobPosting を入れれば AI の答えが正しくなる、とまでは言えません。効くところと、そうでないところを分けると次のとおりです。
- 効く
Google 検索の求人の表示
JobPosting は、Google 検索で求人情報を表示するための構造化データです。新卒の募集要項にも、中途のポジションごとの求人票にも使えます。
- GoogleのAIには要らない
AI Overviews・AIモードのために足す
Google は、AI Overviews(日本語の画面では「AIによる概要」)や AIモードに表示されるために、特別な構造化データを追加する必要はないと書いています。
- まだ分からない
ChatGPT など、ほかのAI
ほかのAIが JobPosting を答えに使っているかは、公表されていません。
JobPosting で大切なのは、終わった求人を正しく閉じることです。Google の文書では、募集を終えた求人について、次のいずれかを行い、変更を Google に知らせるよう案内しています。
掲載の期限を過去にする
validThrough(掲載の期限)に、過去の日付を入れる。
ページを削除する
求人のページを削除して、404か410を返す。
JobPosting を外す
ページは残し、JobPosting の構造化データだけを外す。
求人のページを Google に早く知らせるには、サイトマップより Indexing API を勧めています。
応募者の質問の形で確かめる
直す前に、AIが自社の採用について何と答えていて、それがどのページから来ているかを確かめます。聞くのは就活生や転職者なので、その聞き方で聞くのが大切です。新卒と中途では、聞く項目も参照されるページも違うので、両方で聞きます。
- 新卒の聞き方で質問を用意する。 社名と項目を入れた質問(「〇〇社の2027年卒の初任給と採用人数は?」)、社名を入れない条件の質問(「〇〇業界で新卒の採用人数が多い会社は?」)、選考の質問(「〇〇社のインターンシップから選考までの流れは?」)です
- 中途の聞き方で質問を用意する。 ポジションと条件を入れた質問(「〇〇社の法人営業の想定年収は?」「〇〇社はフルリモートで働けますか?」)、社名を入れない条件の質問(「大阪で年収600万円以上の経理の求人がある会社は?」)、選考の質問(「〇〇社はカジュアル面談がありますか? 選考は何回?」)です
- 応募者から聞いた声も使う。 説明会や面接で「AIでこう言われた」という声があれば、その聞き方をそのまま使います。新卒は卒業年度を入れ、中途は職種と経験年数を入れて聞くと、実際の聞き方に近くなります
- いくつかのAIに、何回か聞く。 ChatGPT・Gemini・Copilot、Google の AI Overviews など、応募者が使うAIで聞きます。毎回新しい会話にし、答えは毎回変わるので1回で判断しません
- 答えの全文と引用元を残し、古い記述を探す。 聞いた日時、AI、質問の文、答えの全文、引用元のURLを記録します。引用元を開き、自社の採用サイト、採用管理システムの求人ページ、求人サイト、転職エージェント、口コミ、就活の情報サイトのどれに古い記述があるかを分けます
何回聞けばよいかの目安はAI検索対策の効果測定にまとめています。
社名だけで聞かれたときに、似た名前の別の会社の話が混ざっていることもあります。そのときの切り分け方は、AIが自社を別の会社と混同するときを見てください。
AIの採用情報を直す手順
古い記述がどこにあるかが分かったら、自社で直せる採用サイトから始めて、外のページ、測り直しの順に進めます。
- 自社の採用サイトを正本にする。 新卒の募集要項と、中途のいま募集しているポジションを、給与・働き方・選考の流れとあわせて、更新日をつけて1か所にまとめます
- 終わった募集を閉じる。 採用管理システム・求人サイトの掲載、転職エージェントに渡した求人票、JobPosting を、募集の終了に合わせて閉じます
- 外のページの古い記述を直してもらう。 就活の情報サイト・まとめ記事・求人をまとめて載せるサイトなどの運営者に、修正を頼みます
- 同じ質問で測り直す。 最初に確かめたときと同じ質問・同じAI・同じ回数で聞き直します
1. 自社の採用サイトを正本にする
新卒の募集要項には、「2027年卒」「2026年10月更新」のように、どの年度の、いつの情報かを書きます。前年度の募集要項のページを残すなら、ページの上に年度を大きく書き、今年度のページへのリンクを置きます。
中途は、いま募集しているポジションの一覧を採用サイトに置き、それぞれに年収レンジ、リモートの可否、選考フロー、カジュアル面談の有無、更新日を書きます。求人票を採用管理システムでつくっている場合も、採用サイトからその一覧へつなぎます。
終わった募集のページは、何も書かずに消すより、「〇〇職の募集は2026年9月30日に終了しました。現在の募集はこちら」と書いて残すか、求人ページとして閉じるかを決めます。消しただけでは、外のサイトに写された古い掲載だけが残り、終わったことを示す公式の記述がなくなります。
採用サイトと、求人サイト・エージェントの求人票・会社案内・SNSで、同じ項目の数字がずれていないかもそろえます。年収レンジやリモートワークの扱いが場所ごとに違うと、AIはどちらかを答えます。直すときは、間違った言葉を打ち消すより、正しいことを日付つきで書きます。
2. 終わった募集を閉じる
過去に求人を出した媒体と、求人票を渡した転職エージェントを洗い出し、それぞれで掲載が終わっているかを確かめます。エージェントには、閉じたポジションと、条件を変えたポジションを伝えます。採用管理システムの求人ページも、募集を終えたら非公開にするか、終了と書きます。
JobPosting を入れているページは、Google の文書のとおり、validThrough に過去の日付を入れる、ページを404か410にする、JobPosting を外す、のいずれかを行います。求人のページの変更は、Indexing API かサイトマップで Google に知らせます。
3. 外のページの古い記述を直してもらう
就活の情報サイト、選考の流れをまとめた記事、求人をまとめて載せるサイトなどに古い記述があれば、運営者に修正を頼みます。頼むときは、相手がすぐ直せるように、次の4つを書きます。
外のページに修正を頼むときに書くこと
- 直してほしいページのURL
- 古い箇所(そのまま引用する)
- いまの正しい情報と、それがいつからか
- 正しいことが分かる自社の採用サイトのURL
口コミは書き換えを頼むものではありません。いまの制度や働き方を、採用サイトや社員インタビューに日付つきで書き、新しい情報が載ったページを増やします。
4. 同じ質問で測り直す
直したら、最初に確かめたときと同じ質問・同じAI・同じ回数で聞き直します。直るまでの期間はどのAIの会社も公表していないので、聞き直して確かめるしかありません。AIの各社への報告の窓口は、AIの間違った情報を直す手順にまとめています。
点検の頻度と時期
採用の情報は、新卒では年度の切り替えのたびに、中途では求人を出したり閉じたりするたびに古くなります。決まった時期に加えて、変えたときにも同じ質問で点検します。
| 時期 | 確かめる質問の例 | |
|---|---|---|
| 新卒 | 新しい年度の募集要項を出したとき | 卒業年度を入れた初任給・採用人数・選考の時期の質問で、前年度の数字が出ないか |
| 新卒 | 会社説明会・インターンシップの前 | 学生から多い質問 |
| 中途 | ポジションを出したとき・閉じたとき | 募集ポジションの質問。閉じたポジションが「募集中」と答えられないか |
| 中途 | 年収レンジ・選考フローを変えたとき | 想定年収、選考の回数、カジュアル面談の質問 |
| 共通 | 給与制度・福利厚生・働き方を変えたとき | 初任給・年収、福利厚生、リモートワーク・勤務地の質問 |
| 共通 | 事業・社名・所在地が変わったとき | 会社の説明の質問 |
| 共通 | ふだん | 月に1回など時期を決めて、同じ質問 |
新卒は、募集要項を公開する時期と会社説明会の前がとくに大切です。中途は、求人を出すたびに、エージェントに渡した求人票と採用サイトの条件がそろっているかも見ます。社名の変更・移転・代表の交代のように、会社全体の情報が変わったときの点検は、料金改定・社名変更・移転・代表交代のあとのチェックリストにまとめています。
AI検索ドックでの調べ方
私たちの AI検索ドック では、お客様が聞きそうな相談を30問つくり、ChatGPT・Gemini・Copilotに各10回ずつ、合わせて900回聞きます。採用も、会社として1回の調査の対象にしています。新卒・中途・職種が多く30問に収まらないときは、質問を足します。
答えの全文と引用元をすべて残すので、採用について古い情報や間違った説明があれば、その内容と、出どころになっている引用元のページをレポートに載せます。答えの全文も納品するので、直したあとに同じ条件で測り直すときの比べる元になります。
私たち自身の週次の計測にも、採用の相談を1問入れています。新卒採用の広報の担当が、学生から「ChatGPTで調べたら、事業内容が古いままでした」と言われ、AIでの見え方を調べられるサービスを探す、という質問です。この質問を OpenAI と Gemini の API に3回ずつ聞いたとき、AIが使った検索クエリ24個のうち、10個に「採用」が入っていました(例「採用 AI検索 自社の見え方 ChatGPT 競合 比較 サービス」「生成AI 採用 自社 見え方 調査 サービス」、2026年10月12日)。採用の場面でのAIの見え方を気にする人が、実際にいることが分かります。
よくある質問
AIが採用情報を古いまま答えるのはなぜですか?
AIが参照したページに、古い情報が書かれているからです。採用の質問では、AIは自社の採用サイトのほか、求人サイト・転職エージェントの求人・口コミ・就活の情報サイトも参照します。前年度の募集要項や、閉じたポジションの求人が残っていると、それが答えに使われます。
就活生はChatGPTなどのAIで企業研究をしていますか?
マイナビの2027年卒の調査では、就職活動でAIを使ったことがある学生は84.9%でした(2026年4月、1,258人)。就職活動でAIを使った学生のうち52.2%が業界研究に、24.5%がエントリーする企業・職種の候補の検討に使っています。
転職者もAIで企業を調べていますか?
学情の20代の転職希望者の調査では、転職活動で生成AIを「よく」「時々」使っている人が63.5%で、前年の同じ時期の46.5%から増えていました(2026年8月、186人)。使っている人のうち24.6%が業界・企業研究に使っています。30代以上の転職者については、私たちはまだ公表された調査を確かめられていません。
AIは採用の質問で、どんなページを参照していますか?
私たちが新卒と中途の聞き方で API に36回聞いたところ、どちらのAIも新卒の全回答で企業の公式サイトを参照していました。中途では採用管理システムの求人ページの割合が上がり、Gemini の API は中途の全回答で転職サイトと転職エージェントのページを参照していました(2026年10月14日)。
自社の採用サイトを直せば、AIの答えは変わりますか?
採用サイトが古い情報の出どころなら、変わりえます。ただ、AIは求人サイトやエージェントの求人、口コミ、就活の情報サイトも参照するので、そこに古い記述が残っていれば答えに混ざります。引用元をたどり、外のページも確かめます。直るまでの期間は公表されていないので、同じ質問で測り直します。
JobPosting の構造化データを入れれば、AIに正しく答えてもらえますか?
そこまでは言えません。JobPosting は Google 検索で求人情報を表示するための構造化データで、Google は AI Overviews や AIモードに出るために特別な構造化データは要らないと書いています。入れているなら、終わった求人を validThrough やページの削除で正しく閉じることが大切です。
閉じたポジションや、募集していない職種が「募集中」と答えられます。
公式サイトに募集の一覧がないと、外の求人サイトやエージェントの掲載が「いまの募集」として答えられることがあります。過去の掲載を閉じ、エージェントにも伝え、公式サイトに「現在、〇〇職の募集はしていません(日付)」と書いておきます。
終わった募集のページは消したほうがいいですか?
何も書かずに消すより、「〇〇職の募集は〇月〇日に終了しました。現在の募集はこちら」と書いて残すか、求人ページとして閉じるかを決めます。消しただけでは、外のサイトに写された古い掲載だけが残ります。JobPosting を入れたページは、Google の文書どおりに閉じます。
口コミサイトの古い情報は、消してもらえますか?
口コミは投稿した人の体験なので、企業が書き換えることはできません。いまの制度や働き方を、いつから変わったかの日付とあわせて採用サイトに書き、新しい情報が載ったページを増やします。
どれくらいの頻度で点検すればいいですか?
新卒は新しい年度の募集要項を出したときと会社説明会の前、中途はポジションを出したとき・閉じたときと年収レンジを変えたときに点検します。それとは別に、月に1回など時期を決めて同じ質問で聞くと、変化に気づけます。
まとめ
AIが採用情報を古いまま答えるのは、AIが参照している採用まわりのページに、古い記述が残っているからです。自社の採用サイトだけでなく、新卒なら就活の情報サイト、中途なら転職サイト・エージェントの求人・口コミまで引用元をたどり、古い記述を直します。
- 新卒と中途の両方の聞き方で、いくつかのAIに何回か聞く
- 答えの全文と引用元を残し、古い記述がどのページにあるかを分ける
- 採用サイトに年度・更新日と、いま募集しているポジションを書き、募集していないことも書く
- 終わった募集は、求人サイト・エージェント・採用管理システム・JobPosting で閉じる
- 外のページは運営者に修正を頼み、同じ質問で測り直す
最初の一歩は、新卒と中途で応募者が聞きそうな質問を3つずつ選び、いまAIが自社の採用について何と答えているかを記録しておくことです。次の募集を出す前に記録しておけば、出したあとに答えが変わったかを比べられます。


