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AIコマース2026年10月5日

AIコマース ニュースダイジェスト(2026年10月5日)

2026年10月5日のAIコマースニュース。ChatGPTが衣類の試着とお気に入り保存を世界展開、BunningsがGeminiベースの買い物エージェントをNZへ拡大。Swap CommerceのVizby買収や、AI推薦が大手に偏るというLightspeedの調査も紹介します。

AIコマース ニュースダイジェスト(2026年10月5日)

この記事のポイント

  1. ChatGPTに試着ボタンとお気に入り保存が登場
  2. BunningsがGeminiベースの買い物エージェントをNZへ拡大
  3. AIでの見つかり方を売上につなげる競争が本格化

今回は10月1日から4日にかけての動きをまとめました。いちばん大きいのは、ChatGPTが衣類の「試着」と商品の「お気に入り」保存を世界展開したことです。買う前に似合うかを確かめ、候補を並べて見比べるという、これまでECサイトの中で完結していた行為がAIの会話の中に移り始めました。小売側でも、豪州のホームセンター大手BunningsやNestléとLazadaの組み合わせが、自社やモールの上でAIエージェントを売り場として使う段階に入っています。10月1日のダイジェストで扱ったMastercardやDoorDashの動きが「エージェントに買わせる経路」の話だったのに対し、今回は「エージェントの前でどう選ばれるか」をめぐる動きが目立ちました。

今日の注目ニュース

ChatGPTが衣類の「試着」とお気に入り保存を世界展開、商品比較が会話の中で完結へ

OpenAIは10月1日、ChatGPTのショッピング機能に「Try on」ボタンと「Favorites」を追加し、世界で提供を始めました。衣類やアクセサリーの商品リストに試着ボタンが表示され、自撮りや全身の写真をアップロードすると、その服を着た自分の画像が生成されます。ChatGPTに掲載された商品だけでなく、ほかのECサイトで見つけた服のスクリーンショットを読み込ませて試着させることもできます。

Favoritesは、気になった商品をライブラリに保存し、試着画像と並べて見返せる機能です。1回の会話で終わらず、何日かかけて候補を絞り込む買い物の流れに合わせた設計で、どちらも新しい画像生成モデル「ChatGPT Images 2.5」で動きます。同種の試着機能はGoogleも提供しており、AIアシスタント同士の競争が「答える」段階から「比べて決めさせる」段階へ移ったことがわかります。

アパレルEC事業者にとっての論点は、試着画像の元になる商品写真と商品データです。ChatGPTの中で比較と検討が進むほど、自社サイトに来る前に候補から外れる商品が出てきます。返品の多いカテゴリで試着が購入前の不安をどこまで減らすのか、生成画像の精度とあわせて検証が必要です。

詳細記事: ChatGPTがバーチャル試着「Try on」とお気に入り保存を開始:Googleとの違いとアパレルECへの影響

Bunnings、GeminiベースのAI買い物エージェント「Buddy」をニュージーランドでも提供開始

豪州・ニュージーランドのホームセンター大手Bunningsは、AIショッピングアシスタント「Buddy」をニュージーランドのWebサイトとアプリで提供し始めました。Google CloudのGemini Enterprise for Customer Experienceを使ったショッピングエージェントとしては、同国の小売で初の導入です。豪州ではすでに先行して展開しています。

Buddyは、DIYの計画を手順に分け、必要な商品を探し、次に要りそうなものを先回りして提案します。質問を打ち込むだけでなく、写真をアップロードしたり、手書きの買い物メモを撮影したりして商品を探せます。回答の多くはBunningsが蓄積してきたハウツーコンテンツをもとにしており、購入手続きはそのままBunningsのオンラインストアで進みます。

ホームセンターの買い物は、1つのプロジェクトに何品目も必要になるのが特徴です。店員に相談しながら揃えていた買い方を、エージェントがWebの上で再現できるかが試されています。Google Cloudの事例ページによると、先行した豪州ではBuddy経由のオンライン転換率が2倍超になりました。ただし何と比べた数字かは示されておらず、利用者数やNZでの実績も未公表です。

詳細記事: BunningsがGemini Enterprise for CXでAIショッピングエージェント「Buddy」をNZ展開、豪州で転換率2倍超のDIY接客

エージェンティックコマース

Nestlé、LazadaのAIアシスタント「LazzieChat」を使ったキャンペーンを東南アジア5か国に拡大

NestléとLazadaは、10月の「Regional Super Brand Day」で、LazadaのAIショッピングアシスタントLazzieChatを使った企画を、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、タイの5か国のキャンペーンで展開しました。4月にNestlé Nutritionの一部で試した取り組みを、より多くのブランドへ拡大する形です。ただし、両社の発表でLazzieChatの体験の対象として挙がっているのは、ベトナムを除く4か国です。

買い物客はLazada上のNestléの店舗でシークレットコードを見つけ、LazzieChatで好みを答えるクイズに進み、最後にチェックアウトで使えるバウチャーを受け取ります。4月の試行では6万件を超える対話があり、購入者の9割超がNestléの新規顧客だったと発表されています。数字はブランド側の発表値で、どこまでが純増の効果かは検証されていません。AIアシスタントが、発見から嗜好データの取得、購入までをつなぐ販促の土台として使われ始めた例です。

詳細記事: NestléがLazadaのAIアシスタント「LazzieChat」を東南アジアのキャンペーン基盤に:試行で新規購入者9割超、5市場へ拡大

Swap Commerce、AI可視化ツールのVizbyを買収し「Swap Discovery」を投入

エージェンティック・ストアフロントを手がけるSwap Commerceは10月1日、Shopify向けのAI可視化プラットフォームVizbyを買収したと発表しました。同社にとって初めての買収です。Vizbyは、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Claude、Microsoft Copilotの回答の中でブランドがどう表示され、どう売れているかを測るツールです。

Vizbyの技術をもとに、新たにSwap Discoveryを提供します。購入意図の強いプロンプトでの露出を評価し、競合と比べ、見つからない原因を特定して、優先度順の改善策を示します。Swapはすでにエージェント型のストアフロントと購入時に返品無料と注文保護を付ける「Checkout+」を持っており、AIでの発見から決済、配送、返品までを1社でつなぐ構想です。Swapは発表で、Digidayと行った100社超のブランド調査の62%がエージェンティックコマースの最重要目標に「ブランドの見つけられやすさ」を挙げたとしています。ただし、引用元の報告書では回答数や設問の表現が発表と一致していません。買収額は開示されていません。

詳細記事: SwapがAI可視化のVizbyを買収し「Swap Discovery」を投入、ChatGPTでの推薦から配送・返品までを1社に

DataDomeがExperianの「Agent Trust」に参加、エージェントの行動を取引の間ずっと検証

信用情報大手のExperianは10月1日、ボット対策のDataDomeが、エージェンティックコマースの信頼の枠組みExperian Agent Trustに参加したと発表しました。Experianの「Human to Agent Binding」が、本人確認済みの消費者と端末、AIエージェントを結びつけ、DataDomeがエージェントの行動が委任された範囲に収まっているかをセッション中ずっと評価します。

これまでの議論は「このエージェントは誰の代理か」という入口の確認が中心でした。今回の提携は、承認したあとにエージェントが想定外の動きをしていないかを見続ける段階まで信頼の範囲を広げるものです。DataDomeは既存のチェックアウトや防御の仕組みを作り替えずに組み込めるとしており、正規のエージェントを通しながら不正を止める運用が、EC事業者の現実的な課題になりつつあります。

AIコマースツール

Shopify、AIと会話しながらストアをデザインする「Canvas」を公開

Shopifyは10月1日、AIアシスタントSidekickと会話しながらストアを作れるデザイン用の作業画面「Canvas」を発表し、数日かけて加盟店に提供を始めました。ストアのページやデザイン要素を1つの画面に並べ、要素を直接クリックして直すことも、自然文で指示することもできます。変更はその場で画面に反映されます。

Sidekickはテーマのファイルを直接扱えるようになり、生成したコードを検証し、仕上がりのスクリーンショットを確認してから加盟店に戻します。Shopifyによると、Sidekickは2026年上半期だけで2,500万回を超えるテーマ編集を行いました。一方で同社は「まだ初期段階」とし、既存のエディタを置き換えるものではないと説明しています。人が見るストアの作り込みもAIに任せる流れが、Shopifyの標準機能として進み始めました。

PrestaShop 9.2、1ページで完結するチェックアウトとMCP経由のAIアシスタントを搭載

欧州で広く使われるオープンソースのECプラットフォームPrestaShopは、9月30日にバージョン9.2を公開しました。連絡先、住所、配送方法、支払いを1つの画面にまとめる「One Page Checkout」を新たに用意し、メールアドレスだけで購入を始められるゲスト購入の流れも整えています。従来の4段階の購入手順とは管理画面から切り替えられるため、両方を比べながら移行できます。

管理画面には、自然文でストアのデータを調べたり操作したりできる「Ask AI」が加わりました。仕組みはPrestaShop MCP Serverで、OpenAI、Gemini、Claude、Mistralなど、加盟店が自分で選んだAIのAPIキーをつないで使います。ストアを変更する操作の前には確認が求められます。大手SaaSだけでなく、オープンソースのEC基盤もMCPを標準の入口として備え始めました。

NIQ、棚割りソフト「Spaceman」に会話型AIと自動化を追加

消費者データ大手のNIQ(NielsenIQ)は10月2日、65か国以上の600社超の小売が使う棚割りソフトNIQ Spacemanに、AIと自動化の新機能を加えたと発表しました。店舗ごとの棚割り(プラノグラム)を最大50倍速く作れるとしています。

新機能の中心は、自然文の指示で棚割りを作って最適化できる会話型AI「NIQ Optiq」です。地域ごとの品揃えや買い物行動を反映した店舗別の棚割りを大量の店舗で維持する自動化と、店頭での実行漏れをAIで見つける機能も加わりました。ECの話題が多いエージェント型AIですが、店舗の品揃えや陳列という実店舗側の業務にも組み込まれ始めています。

広告・リテールメディア

「AIの買い物客」にどう売り込むか、米ブランドが訴求の作り方を見直す

The New York Timesの記事(The Business Timesが転載)が、AIエージェント向けのマーケティングに取り組む米国の新興企業とブランドを取り上げました。Andreessen Horowitzが出資するLimyのCEO、Aviv Shamny氏は「人に向けた広告は感情に訴えるが、エージェントに向けた広告は論理に訴える」と述べています。記事は、Morgan Stanleyの試算として、2030年までにエージェントが影響する支出が米国ECの最大20%(3,850億ドル)に達する可能性を紹介しています。

具体例として、オンラインでキャビネットを販売するRTA Storeは、LLMの推薦に出てこなくなったことをきっかけに、New Generationに1万5,000ドルを払ってサイトを改修しました。商品情報の構造化や詳細な説明文の追加に加え、人とエージェントの両方に答えるAIウィジェットを設置しています。New GenerationはVisaと組み、エージェントがサイトをどこまで操作できるかを1〜100で採点するサービスも提供しています。広告の相手が人からエージェントへ広がることで、商品情報そのものが販促の中身になりつつあります。

消費者動向

AIの買い物推薦は大手に偏る、Lightspeedが46万件の回答を分析

小売向けPOSのLightspeed CommerceのCEOが、Vaer AIと共同で行った調査をFortuneへの寄稿で紹介しました。ChatGPTとGoogleのAI製品が生成した46万件の買い物回答を分析したところ、ChatGPTが自らWeb検索で小売名を挙げる場合、97%が大手か中堅のチェーンで、小規模・地元の小売は1〜4%にとどまりました。

注目すべきは、引用された情報源では大手と小規模がそれぞれ約38%で拮抗していたのに、最上位の推薦では大手が52%、小規模が20%と差が開いた点です。購入に近い具体的な商品の質問になるほど小規模の比率は下がり、約30%から10%まで落ちました。一方、プロンプトに「independent(独立系)」と加えるだけで、小規模小売の推薦比率は2倍以上になりました。AIに見つけてもらうことと、推薦の上位に選ばれることは別の課題だと示すデータです。

オンサイト検索に不満を持つ消費者の4割が「ChatGPTやClaudeに乗り換える」、Nosto調査

エージェンティックコマース基盤のNostoが米英の消費者2,000人を対象に行った調査で、59%が「検索体験が悪いとECサイトを離れることが多い」と答えました。関係のない検索結果が出たときにChatGPTやClaudeのようなAIアシスタントに乗り換える、と答えた人は40%で、同じ40%が「多くのECサイトの検索よりAIアシスタントのほうが役に立つ」と回答しています。

不満の上位は「正確な言葉で検索しないといけない」「結果が多すぎる」(ともに70%)でした。72%はECサイトがAIで検索を改善することに前向きです。ただし、73%が「個人データや購買行動をAIの学習に使われる」ことを、69%が「従来の検索に戻せなくなる」ことを心配しています。サイト内検索の弱さが、そのまま外部のAIへの流出口になりうることを示す結果です。

決済・フィンテック

「エージェンティックコマース最大のローンチ月」、残る課題は誰がリスクを負うか

FinTech Weeklyが、9月に相次いだエージェンティックコマースの発表を振り返り、残る課題を整理しました。Meta「Muse」でのStripe Link対応、Stripeのホスト型チェックアウトのエージェント対応、Shopifyのエージェントチェックアウトの標準有効化、6銀行の共通原則など、決済の仕組みは急速に整いました。一方でCheckout.comの調査では、AIエージェントが関わる取引は加盟店の取引の3%にとどまります。

記事は、Fed(米連邦準備制度)のWaller理事が示した「アシスト型」と「委任型」の区別を使い、今の「AIコマース」の大半は人が最後に決めるアシスト型だと指摘します。PYMNTSの加盟店調査では、エージェントが誤った購入をしたとき93%がエージェント提供者が損失を負うべきと答えました。技術より責任分担の合意が普及の壁になっている、という見立てです。

欧州の銀行連合のウォレット「Wero」、フランスでEC決済へ(続報)

欧州の銀行連合EPIが運営するデジタルウォレットWeroが、フランスでEC決済に広がります。数週間以内にBNP Paribasが最初にオンライン決済を提供し、他行も続く予定です。Weroはフランスで4,000万人、欧州全体で6,000万人の登録者を持つ個人間送金サービスとして普及してきました。

加盟店側では、E.Leclerc、Veepee、Kiabiなど約20社と提携済みで、Orangeでは9月2日から使えます。Fnac DartyとDecathlonも数か月以内に対応します。支払いはECサイトの「Wero」ボタンからQRコードを銀行アプリで読み取り、強い認証で確定する即時口座振替です。カード番号をサイトに渡さずに済む欧州独自の選択肢が、カード網やPayPalに挑む構図です。

Scalapay、AliExpressで3回・4回払いを提供開始(南欧4か国)

イタリア発の後払い(BNPL)事業者Scalapayは、AliExpressと提携し、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルの利用者が購入代金を3回または4回に分けて払えるようにしました。家電、ファッション、日用品、美容など幅広いカテゴリで使えます。

Statistaによると、欧州のBNPL取引額は2022年の817億ユーロから、直近では1,617億ユーロに拡大しています。普及率は北欧が高く、スウェーデンでは国内EC決済の25%を占める一方、南欧はこれからの市場です。中国系マーケットプレイスが、現地で使われている支払い手段を取り込んで欧州での定着を図る動きの1つといえます。

ヤマト運輸「クロネコ代金後払いサービス」に不正アクセス、利用者と加盟店の情報が漏えいした可能性

ヤマト運輸は10月2日、EC向けの後払い決済「クロネコ代金後払いサービス」への不正アクセスで、情報の一部が漏えいした可能性があると発表しました。9月28日に不正アクセスを確認してサービスを停止し、調査を進めていました。影響の範囲や件数は調査中です。

漏えいの可能性があるのは、利用者の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、与信番号、請求金額、債権残高、商品明細と、加盟店名や加盟店コードなどです。クレジットカード情報とパスワードは含まれません。宅急便など他のサービスは通常どおりです。後払いを導入している通販事業者にとっては、決済手段が止まったときの代替策と、顧客への説明が当面の課題になります。

物流・フルフィルメント

Amazon、インドの超速配送「Amazon Now」を2週間で倍増、120都市超へ

Amazonは10月2日、インドの超速配送サービスAmazon Nowの提供地域を120都市超に広げたと発表しました。2週間で対象都市を倍増させ、地方都市へ踏み込んでいます。祭事商戦「Great Indian Festival」に向けた動きです。

Amazon Nowは食料品から化粧品、小型家電まで数万点を扱い、約800か所のマイクロフルフィルメント拠点と都市型拠点から届けます。同社によると、Amazon Nowの注文は四半期ごとに倍増しており、Amazonインド史上最も成長の速い事業部門です。インドのクイックコマースは、都市部から地方へ競争の舞台を広げています。

グローバルEC動向

オーストリアが年商1億ユーロ超のECに1小包2ユーロの国内課金を開始

オーストリアは10月1日、同国の消費者向け売上が年1億ユーロを超えるECサイトとマーケットプレイスを対象に、1小包あたり2ユーロの課金を始めました。7月に始まったEU域外からの少額貨物への3ユーロの関税や、11月からの2ユーロの手数料とは別の、国としての措置です。

EUの措置と違い、この課金は国内の大手にも適用されます。オーストリア小売協会によると、対象のマーケットプレイスで販売する国内のオンラインショップ約4,000社が間接的に影響を受け、「ECの注文の半分が対象になる」としています。Amazon、Otto、Zalandoなども反対しており、付加価値税を含めると実質2.40ユーロの負担が消費者に転嫁されるとの見方が出ています。

EU域外へのEC支出の9割がTemu・Shein・AliExpressに、ECDB調査

調査会社ECDBによると、2025年にEUの消費者がオンラインで物販に使った4,210億ユーロのうち、86.9%はEU域内の店舗で使われ、13.1%にあたる551億ユーロが域外に流れました。そのうち90.2%、497億ユーロがTemu、Shein、AliExpressの中国系3社に向かっています。

域外への支出のうち米国は4.8%、英国は4.6%にとどまりました。反対に、EUの店舗が域外の消費者に売った額は39億ユーロで、その半分がスイス向けです。EUとオーストリアが小包への課金を重ねている背景には、この偏りがあります。

企業動向・提携

JD.comのCeconomy買収、EUが承認する見通し(続報)

Reutersによると、中国のEC大手JD.comは、独家電量販大手Ceconomyへの25億ドルの買収について、EUの承認を得る見通しです。欧州委員会は外国補助金規則に基づき、JD.comが中国政府から優遇融資や税優遇を受け、それが買収価格を押し上げたかを調べていました。

JD.comは8月に、Ceconomyや中小の競合が欧州の物流・技術基盤を公正な条件で使えるようにする是正策を示し、顧客や競合の意見を受けて内容を改善しました。欧州委員会は11月4日までに判断します。承認されれば、JD.comはMediaMarktとSaturnを通じて欧州の家電小売に本格的な足場を持つことになります。

まとめ

今回の4日間は、AIエージェントの前で「どう見つかり、どう選ばれるか」をめぐる動きが一斉に表に出ました。ChatGPTは試着と保存で比較検討を会話の中に取り込み、Swap CommerceはAI上の露出を測る会社を買い、Lightspeedの調査は見つかっても推薦の上位に入れない小規模小売の実態を示しました。NestléとLazada、Bunningsの事例は、ブランドや小売が自らエージェントを売り場として設計し始めたことを示しています。

決済では、9月に相次いだ発表のあとで「誤った購入の責任を誰が負うか」という問いが残りました。DataDomeとExperianの提携のように、承認後のエージェントの振る舞いを見張る仕組みが次の焦点です。欧州ではWeroのEC参入とオーストリアの小包課金が同じ週に動き、決済と物流のコスト構造も変わり始めています。商品データと信頼の設計をどこまで自社で握れるかが、これからの差になります。